sekiwataruの日記

Ph.D(filosofia)のソリロキア

書評

【書評】ヤハマン著木場深定訳『カントの生涯』理想社1978年。

普段考えていることと違う内容を模索するのは、集中的に時間が取れないとなかなかうまくいかないので、ブログ記事をお休みしてAmazonさんでレビューするのが私的な活動でしたが、今回はそのAmazonさんに書誌情報が掲載されているのがどれだかいまいち分から…

【書評・再録】Fichte, J. G., Einige Vorlesungen über die Bestimmung des Gelehrten, Kindle-edition.

※Amazonレビューの再録です。少し前に書いたのですが、現状の認識が全くもって変わらないことから備忘録として再録します。 この電子書籍には表題である『学者の使命についての講義(1794年)』の他に『学者の本質、自由の領域におけるその現象について(1805年…

【書評風雑考・再録】中山智香子『経済学の堕落を撃つ 「自由」vs「正義」の経済思想史』 講談社現代新書、2020年。

※2020年12月19日にAmazonでレビューしたものの再録です。段落を入れ替えたり僅かに加筆したりしてますが基本的には同じ内容です。 知人の紹介で購入。以前に経済学に詳しい知人に「君の思考は1848年で止まってるね」と言われたことがあるほど、現代の経済学…

【書評風雑考・再録】J.G.Fichte, "Revendication de La Liberte de Penser", Traduction nouvelle, Introduction, Dossier et Notes par Jean-François Goubet, Le Livre de Poche, 2003.

※以下は、2020年12月28日にAmazonでレビューしたものです。 本書は、フィヒテが1793年の初頭に架空の演説をしたという設定で書かれた『思想の自由をこれまで抑圧してきたヨーロッパ諸侯に対して返還要求をする』という著作のフランス語訳です(一昔前の『著作…

【書評・再録】Karl Marx Das Reich Der Freiheit, herausgegeben von Kurt Lhotzky, Anaconda, 2018

※以下は、Amazonレビューに2020年12月3日付けで掲載されたものの再録です。 本書は、マルクスの生涯に渡る著述活動の中で「自由」を語る場面を年代順に掲載したアンソロジーとなっています。マルクスの主要著作からは勿論のこと、ジャーナリスティックな論考…

【書評】廣松渉『青年マルクス論』平凡社1980年

著名な哲学者による若い頃のマルクスについての論述です。手元にあるのは、平凡社刊の1980年発行の初版5刷ですので、最新版とは細かい所で差異があるかもしれませんが引用はそこからしてます、すいません。本書は詳細な資料により、若いマルクスの思想を提示…